Service List集束イオンビーム試料作製装置
※学内専用とさせていただきます
原理及び特徴

液体金属(Ga)イオン源で発生させたイオンビームを利用した試料加工装置です。 イオン源より引き出したイオンビームを静電レンズで収束し試料上を走査させると、 2次電子が発生して走査画像を形成します。 また、ビーム電流を調整して一定の領域にビームを走査させることにより、 スポットでのピンポイント加工やラインの高速加工が可能となります。
仕様(日本電子:JEM-9310FIB)
イオン源 | Ga液体金属 |
加速電圧 | 5~30kV(5kVステップ) |
倍率 | x50(視野探し)/x150~x300,000 |
像分解能 | 8nm(30kV時) |
最大ビーム電流 | 10nA(30kV時) |
可変絞り | 5段(モータ駆動) |
加工形状 | 矩形、ライン、スポット |
試料ステージ | TEM試料用サイドエントリーゴニオメータステージ |
使用例
半導体、金属、セラミックス等のSTEM・TEM試料作製やSEM観察用の断面加工など

試料:Si基板上の12.4×3.3μmの領域にカーボン保護膜を堆積後、Dose:5nC/μm2として矩形を組合せて加工

図はメッキ被膜の故障解析において、本装置により断面試料を作成しEPMAで観察した反射電子組成像です。母材と被膜の間に異物の存在が認められます。